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収納設計で後悔しない住宅づくり|暮らしやすさを左右する考え方と工夫

収納設計を家づくりの初期段階で考える重要性と、失敗しにくい計画の立て方を解説

【この記事のポイント】

  • 収納設計は「あとから調整」ではなく、間取り計画の最初から一緒に考えることが重要
  • 収納率(床面積に対する収納面積の割合)だけでなく、「場所・奥行き・動線」が暮らしやすさを左右する
  • 家族の持ち物とライフスタイルをもとに、使う場所の近くに必要な量だけ収納をつくると後悔しにくい

今日のおさらい:要点3つ

  • 収納設計は、「何を・どこで・どのくらい」しまうかを先に決めることが出発点
  • 新築の収納率は床面積の10〜15%が目安で、量より「使いやすさ」を意識する
  • 動線に沿った収納(玄関・キッチン・洗面・ファミリークローゼット)が、片付けやすい家づくりの鍵

この記事の結論

結論:収納設計は、家づくりの初期段階から「物と動線」をセットで考えることで失敗を大きく減らせます。

一言で言うと、「収納量よりも、しまう場所と使いやすさを優先して設計する」ことが最も大事です。

最も大事なのは、家族の持ち物を整理し、収納率10〜15%を目安にしながら、よく使う物から収納場所を決めることです。

初心者がまず押さえるべき点は、「奥行きが深すぎる・高すぎる収納を減らし、手の届く範囲を基準に寸法を考える」ことです。


収納設計で後悔しないための基本ルールとは?量・場所・動線の考え方

結論として、収納設計で後悔しないための基本ルールは「量」「場所」「動線」の3つをセットで考えることです。根拠として、収納量だけを増やしても、奥行きが深すぎたり動線から離れた場所にあると「あるのに使いにくい収納」になりやすいという失敗事例が多く報告されています。一言で言うと、「よく使う物を、よく通る場所の近くに、適切なサイズでしまう設計」が理想です。

ここでは、収納設計の出発点となる「収納率の目安」「よくある後悔パターン」「動線から考える収納」について整理します。

収納率10〜15%が目安と言われる理由は?

結論として、新築の収納量は「床面積に対して10〜15%」が一つの目安とされています。理由は、この範囲であれば、居住スペースを圧迫しすぎずに必要な物を収めやすいバランスだからです。

例えば、延床30坪(約99㎡)の家であれば、収納面積の目安は3〜4.5坪(約10〜15㎡)程度になります。ただし、ここで大事なのは「数字を守ること」ではなく、「家族の持ち物と暮らし方に合わせて、足りない・多すぎるを調整すること」です。

実務では、家族の持ち物を大まかにカテゴリー分けし(衣類・家具・家電・趣味・季節物など)、引っ越し前に不要な物を整理したうえで、収納率の目安を参考に「どの部屋にどのくらいしまうか」を決めていきます。

「収納が多いのに片付かない」よくある後悔とは?

結論として、「収納は多いはずなのに片付かない」という後悔の多くは、「場所」と「寸法」の設計が合っていないことが原因です。

よくある失敗としては、奥行きが深すぎる収納で奥の物が取り出しにくい、高い位置の棚が多く日常的には使われない「死にスペース」になっている、部屋ごとの収納量は十分でも動線の途中に一時置き場がなく物が出しっぱなしになりやすい、などがあります。

例えば、奥行き60cm以上の押し入れタイプの収納は、大型の布団やスーツケースには向いていますが、日用品や書類・文具などの細かな物には不向きです。その結果、「とりあえず手前に積み重ねてしまう」ことで奥に何があるか分からなくなり、実質的な収納力が落ちてしまいます。

動線から収納を考えると、なぜ片付けやすくなるのか?

結論として、収納は「間取りを描いた最後に余ったスペースに入れる」のではなく、「生活動線・家事動線を描き、その上に必要な収納を配置する」のが正解です。一言で言うと、「動きの線の上に収納を載せると、自然に片付く家になりやすい」ということです。

具体例として、玄関〜シューズクローク〜土間収納で靴・アウトドア用品・ベビーカー・コートなどをすべて玄関周りで完結させる動線、キッチン〜パントリー〜勝手口を一直線につなぎ買い物してきた食材をそのまま収納しやすい動線、洗面脱衣室〜ランドリールーム〜ファミリークローゼットを隣接させ洗う・干す・しまうを数歩で完結させる動線、などがあります。

間取り提案の際にはまず「1日の動き」をヒアリングし、線で描いた上に収納を乗せていくことで、片付けやすく・散らかりにくいプランを意識しています。


収納設計を家づくりの初期段階でどう進める?失敗しにくい具体的な手順

結論として、収納設計を家づくりの初期段階から進めるには、「持ち物の棚卸し → 動線の整理 → 場所と寸法の設計」というステップで考えるのが最も失敗しにくい方法です。一言で言うと、「図面に線を引く前に、家族とモノの情報を整理する」ことが重要です。

ここでは、実際の打ち合わせでも使っている進め方を6〜8ステップでご紹介します。

ステップ1〜3:今ある持ち物と不満点を書き出す

結論として、収納設計の出発点は「今の住まいで困っていること」を具体的に言葉にすることです。

まず、家族全員で現在の住まいの「収納の不満」を箇条書きにします(例:玄関がいつも散らかる、衣替えが大変、洗面所にタオルを置く場所がない、など)。次に、持ち物をざっくりカテゴリー分けし、「特に置き場所に困っている物」「頻度は低いが場所を取る物」をリストアップします。そして、不要な物は新居まで持ち込まない前提で、引っ越し前の断捨離のボリューム感も話し合っておきます。

この作業をしておくことで、単に「収納を増やしたい」ではなく、「玄関のベビーカーと雨具の置き場をつくりたい」「リビングに子どもの勉強道具をしまう場所が欲しい」といった具体的な要望に落とし込めます。

ステップ4〜6:暮らしの動線を描き、優先収納を決める

結論として、「よく使う物」「大きい物」「長い物」「かさばる物」から収納場所を決めると、間取りの方向性がぐっと固まりやすくなります。

まず、朝・帰宅後・休日など代表的な1日の流れを線で描き、その線上に「物を置きたいポイント」を書き込みます。その中から「よく使う物」「大きい物(掃除機など)」「長い物(ゴルフバッグなど)」「かさばる物(布団など)」の置き場所を最優先で決めます。そのうえで、玄関・キッチン・洗面脱衣・リビングなど生活の中心になる場所から順に、必要な収納量と位置をざっくりとメモしていきます。

こうすることで、「なんとなく各部屋に収納を作る」のではなく、「ここにこの収納がないと困る」という優先順位が明確になります。

ステップ7〜8:寸法と奥行きを具体的に決める

結論として、収納の使いやすさを左右するのは「寸法(幅・奥行き・高さ)」です。一言で言うと、「奥行きは深すぎず、手の届く範囲を基準に決める」のがポイントです。

目安として、日用品や衣類の棚は奥行き30〜40cm前後、本・書類は奥行き20〜30cm前後、布団収納は奥行き60〜90cm前後、ハンガーパイプ付きクローゼットは奥行き55〜60cm前後がよく使われます。

一言で言うと、よく使う物ほど浅い収納、たまに使う大きな物ほど深い収納が適しています。新居で使う予定の収納ケースや家電の寸法を事前に測り、それに合わせて棚の奥行きや可動棚のピッチを決めておくと、引っ越し後のミスマッチを防げます。


よくある質問

Q1. 新築の収納はどれくらいの量を目安に考えれば良いですか?

収納面積は床面積の10〜15%が一般的な目安とされています。家族の持ち物やライフスタイルに合わせて、この範囲内で調整するとバランスが取りやすいです。

Q2. 収納は多ければ多いほど良いのでしょうか?

収納が多すぎると居住スペースが狭くなり、建築コストも上がるため、必ずしも良いとは限りません。必要な場所に必要な量だけつくるのが後悔しにくい考え方です。

Q3. 奥行きの深い収納はつくらない方が良いですか?

日用品や衣類には奥行き30〜40cm程度の浅めの収納が使いやすく、深すぎると奥の物が死蔵しやすくなります。布団や季節物など、大きな物に絞って深い収納を計画するとバランスが良くなります。

Q4. ウォークインクローゼットと壁面クローゼット、どちらが良いですか?

ウォークインは通路スペースが必要な分、壁面収納に比べて収納効率が下がることがあります。通路を含めた面積と収納量を比較し、必要に応じて「ウォークスルー型」や壁面収納との併用を検討するのがおすすめです。

Q5. 動線と収納はどうやって一緒に考えれば良いですか?

1日の動きを線で書き出し、その線の途中に「物を置きたいポイント」を書き込むとイメージしやすくなります。玄関〜キッチン〜洗面〜クローゼットなど、よく通るルート上に収納を配置すると片付けやすさが大きく向上します。

Q6. 収納設計はいつのタイミングで決めるべきですか?

間取りの初期段階から、部屋のレイアウトと同時に考えるのが理想です。後から余ったスペースに収納を足す形だと、使いにくい場所や寸法になりやすくなります。

Q7. 住宅会社に収納設計を相談するとき、何を伝えれば良いですか?

今の住まいの不満点(玄関が散らかる、洗面に物が溢れるなど)と、家族の持ち物の大まかな量・種類を具体的に伝えるのが効果的です。また、よく使う収納アイテムや家具の寸法を知らせておくと、よりフィットした提案が受けられます。


まとめ

収納設計で後悔しないためには、「収納率」「場所」「動線」「寸法」の4つをセットで考えることが重要です。

収納量の目安は床面積の10〜15%とされますが、家族の持ち物と暮らし方に合わせて調整し、「必要な場所に必要な量だけつくる」という発想が大切です。

よくある失敗は、「収納が多いのに使いにくい」「奥行きが深すぎる」「動線から遠い場所にある」といったパターンであり、これは初期段階でのヒアリングと動線設計で大きく防ぐことができます。

手順としては、「今の不満を書き出す → 持ち物をカテゴリー分けする → 動線を描く → 優先収納を決める → 寸法を具体化する」という流れで進めると、初心者でも整理しやすくなります。

結論として、収納設計を家づくりの最初から真剣に考えることが、片付けやすく暮らしやすい家を実現するいちばん確実な方法です。

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