元請け事業への本格スタート(2020年):なぜ事業形態を変えたのか
はじめに
家づくりをご検討されている皆様は、注文住宅の価格や坪単価、間取りなど、さまざまな情報を調べられていることと思います。しかし、私たちKO-KEN HOME DESIGN(株式会社FURUTA)が考える「本当にいい家」とは、単に数字やデザインだけで決まるものではありません。
2020年、私たちは大きな決断を下しました。それが「元請け事業への本格参入」です。この決断には、創業者である社長が大工として現場で働く中で感じた、ある切実な想いがありました。
本記事では、なぜ私たちが事業形態を変えるという大きな決断をしたのか、その背景にある想いと、お客様にとってのメリットを詳しくお伝えします。
大工時代に感じた疑問
仕掛けの大工としてのスタート
私たちの社長は、2013年に「幸建」として個人事業主の大工として独立しました。独立するまでには、ある工務店で修行を重ね、家づくりの基礎をしっかりと学んできました。
独立後は「仕掛けの大工」として活動していました。仕掛けの大工とは、主に外部からの発注を受けて施工を担う役割のことです。つまり、他社から依頼された現場に入り、設計図通りに家を建てるという立場でした。
技術的には十分な腕を持ち、丁寧な仕事を心がけていました。しかし、この働き方を続けるうちに、社長の心の中にある疑問が芽生えてきたのです。
お客様と話せないという壁
仕掛けの大工として働く中で、社長が感じた最大の疑問。それは、「家づくりをしていく本当の大切なところって何なのか」ということでした。
大工は設計図に従って家を建てます。柱を立て、壁を作り、屋根を葺く。その技術は確かなものでした。しかし、そこには決定的に欠けているものがありました。
それが、お客様との直接的なコミュニケーションです。
「お客さんと話しすることがないので、疑問に思っていた」と社長は振り返ります。この家に住むのはどんな家族なのか。どんな生活を送りたいと思っているのか。お子様の成長をどう見守りたいのか。そういった、家づくりの根幹にある「想い」が見えないまま、ただ図面通りに建てるだけでいいのだろうか。
どんなに技術的に優れた家を建てても、そこに住む人の本当の願いが反映されていなければ、「本当にいい家」とは言えないのではないか。この疑問が、日に日に大きくなっていきました。
家づくりの本質とは何か
家は単なる「箱」ではありません。そこには、家族の笑顔があり、子どもの成長があり、夫婦の会話があり、何十年にもわたる思い出が刻まれていきます。
しかし、仕掛けの大工という立場では、お客様がどんな想いで家を建てようとしているのか、どんな暮らしを実現したいのかという、最も大切な部分に触れることができませんでした。
「どんな生活がしたかったのか」というお客様の願い。これこそが家づくりの出発点であり、すべての基準になるべきだと、社長は確信するようになりました。
この経験が、後に私たちの事業形態を大きく変える原動力となったのです。
元請け化への決断
「1からお客様と打ち合わせを重ねる」という答え
大工時代に抱いた疑問に対して、社長は明確な答えを見出しました。
「これはやはり1からお客様と打ち合わせを重ねて家づくりをしないと、本当にいい家を作れないなということを思いました」
この言葉には、家づくりに対する深い想いが込められています。お客様と直接向き合い、何度も対話を重ね、本当の想いを引き出していく。そして、その想いを設計の細部にまで反映させていく。
そのためには、元請けとして、設計から施工、アフターサポートまで一貫して責任を持つ体制が必要でした。
こうして、2020年から本格的に元請けとして事業をスタートさせ、翌2021年には法人化を果たし、現在のKO-KEN HOME DESIGNとして活動を始めたのです。
経営理念が裏付ける責任
私たちの経営理念は、「お客様の笑顔と幸せを大切に、信頼を裏切らない企業であること」です。
この理念は、単なる言葉ではありません。元請けとしてお客様と直接契約することで、私たちは最初から最後まで、すべての責任を負います。
お客様が「どういった生活をしていきたいか」を深く理解し、たとえば「お子様を健やかに育ててあげたい」といった、お一人お一人の思いを汲み取りながら、本当にいい家づくりをしていく。この責任を全うすることが、私たちの使命です。
おかげさまで、お客様からは「長くお付き合いのできる信頼できる住宅会社さん」という評価をいただけるようになりました。これは、元請けとして真摯にお客様と向き合ってきた結果だと考えています。
潜在的な想いを形にする品質
元請けとして事業を進める中で、私たちが最も大切にしているのが、お客様との対話の質です。
多くの方が最初は「こんな家が欲しい」という漠然としたイメージを持っていらっしゃいます。しかし、私たちは単にそのイメージを形にするだけでは不十分だと考えています。
「第三者目線として自身を見つめること」を促しながら、深い対話を重ねていきます。そうすると、お客様ご自身も気づいていなかった「どんな家が本当に欲しかったのか」「どんな生活がしたかったのか」という潜在的な要望が、初めて出てくるのです。
たとえば、最初は「広いリビングが欲しい」とおっしゃっていたお客様が、対話を重ねるうちに「実は家族がいつも自然に集まれる場所が欲しかった」という本質的な願いに気づかれることがあります。
こうして引き出された要望を、私たちは「要望シート」にまとめて間取りに反映して進めていきます。これにより、「要望がきちんと汲み取られた間取りになるように進めさせて」いただくことができます。
この丁寧なプロセスこそが、私たちが追求する品質の中核です。
技術と経済の両面からサポート
健康という最高の品質
元請けとして一貫して責任を持つことで、私たちは大工として培ってきた技術的な知見を、お客様の健康という最高の品質に直結させることができます。
たとえば、壁に使う素材にこだわっています。湿度を調整してくれる壁材や、匂いを吸着してくれる壁材など、シックハウス症候群のもとになるものを立ち、健やかに住んでいただける家を作らせていただくことが、非常に特にしているところです。
シックハウス症候群とは、建材などから放散される化学物質によって引き起こされる健康被害のことです。頭痛やめまい、目の痛みなどの症状が出ることがあります。
工法や構造、建材の選定において、お客様の「健やかに住んでいただきたい」という願いを実現するため、妥協のない選択を行うことが、元請けとしての私たちの専門的な使命です。
経済的な不安を解消する
家づくりを考えるとき、多くの方が抱える不安があります。それが、経済的な不安です。
「本当に私たちで家って建てられるのかな」という不安を持たれている方が非常に多いのが現実です。注文住宅の費用や坪単価、全体の流れなど、わからないことだらけで心配になるのは当然です。
私たちの会社は、「予算に合った希望の家づくりができるように進めていくこと」を得意としています。
たとえば、2000万円で注文住宅を建てたいというご予算があれば、その予算の中で最大限の希望を実現できるよう、一緒に考えていきます。無理な資金計画を提案することはありません。
具体的には、お客様のライフプランをしっかりヒアリングし、住宅ローンの返済計画も含めて、無理のない範囲でどんな家が建てられるかをご提案します。坪単価についても、含まれる内容を明確にお伝えし、後から追加費用が発生しないよう、透明性の高い見積もりを心がけています。
「本当に建てられるのかなって心配な方は、ぜひ一度気軽にご相談に来てください」というのが、私たちからのメッセージです。この経済的な誠実さこそが、長くお付き合いいただける信頼関係の基盤だと考えています。
地域への責任とコミットメント
下呂市の活性化に貢献する
私たちが本社を置く岐阜県下呂市は、美しい自然と温泉で知られる地域です。しかし、多くの地方都市と同じように、課題も抱えています。
「若い方達がどんどん都会へ流出して、元気がないという印象があります」
この現状を変えたい。地域に貢献したい。その想いも、私たちが元請けとして地域に根ざした事業を展開する理由の一つです。
「まずは私たちのような小さい会社が元気に生き残っていくことで、この下呂市を活性化していくことができる」
元請けとして地域に留まり、安定した経営を続けることは、雇用を生み出し、地域経済に貢献することにつながります。また、地域の若い世代に「ここでも十分に暮らせる」という選択肢を提示することができます。
10年後の地域への誓い
私たちの決意は、短期的なものではありません。
「まずは10年後、さらにこう元気な会社になって、この地域に生き残っていくことが、また新たにこの下呂市を元気にしていくということにつながっていく」
10年後、20年後も、お客様と共に歩み続ける会社であること。それが、地域における私たちの役割であり、お客様への安心保証でもあります。
元請けとしての安定した経営と、お客様との継続的な信頼関係こそが、長期的に地域に貢献できる基盤となります。
情報提供とイベントで体感を
私たちは、元請けとしてお客様に寄り添う姿勢を、情報公開にも反映させています。
ブログを通じて、「住宅会社選びで大切なポイント」や「坪単価で知っておくべき5つのポイント」といった、お客様の判断に必要な知識を積極的に提供しています。
また、完成見学会や高性能住宅体感フェア、モデルハウスのグランドオープンなど、さまざまなイベントを継続的に開催しています。これらのイベントでは、元請けとしての私たちの技術と品質を、実際に体感していただくことができます。
岐阜県多治見市や可児市など、下呂市以外の地域でも積極的に活動を展開し、より多くの方に私たちの家づくりを知っていただく機会を設けています。
結び:幸せな暮らしを建てるために
KO-KEN HOME DESIGNが2020年に元請けとして事業をスタートさせた理由は、単なるビジネス戦略の変更ではありませんでした。
それは、大工としての現場経験から生まれた「家づくりをしていく本当の大切なところ」、つまり「お客様の想いを途切れさせないこと」を追求するための、必然的な決断だったのです。
お客様との対話がなければ、本当にいい家は作れない。お客様の潜在的な「どんな生活がしたかったのか」という願いを、技術的な専門性と経済的な誠実さをもって具現化し、「要望がきちんと汲み取られた間取り」として提供する。
この一連のプロセスを実現するために、元請けという形態が不可欠でした。
私たちのブランドメッセージは、「幸せを建てる。幸せな暮らしをデザインする」です。
土地のこと、間取りのこと、住宅性能のこと。さまざまな不安と疑問にお答えします。ぜひ、カタログ請求やご相談・お問い合わせを通じて、私たちの家づくりへのこだわりと、お客様への情熱を体感してください。
KO-KEN HOME DESIGN(株式会社FURUTA)
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