家づくりはコミュニケーションから始まる――大工経験が活きるKO-KEN HOME DESIGNの打ち合わせ哲学
家づくりを考え始めたとき、多くの方が抱える不安があります。「本当に私たちの想いは伝わるのだろうか」「理想の暮らしを実現できるのだろうか」――そんな疑問を持つのは、決して珍しいことではありません。
私たちKO-KEN HOME DESIGNは、岐阜県下呂市を拠点に、高山市や可児市でも注文住宅とデザイン設計を手がける工務店です。私たちが何よりも大切にしているのは、お客様との「対話の質」です。
この記事では、代表が大工として独立した経験から生まれた「お客様と話す機会がない」という疑問が、現在の「1からお客様と打ち合わせを重ねる家づくり」という独自のスタイルにどのように昇華されたのかを、詳しくお伝えします。
なぜ「対話」が家づくりの核心なのか
家づくりの現場では、驚くほど多くの決断が必要です。間取りはどうするか、どんな素材を使うか、予算配分はどうするか――。しかし、これらの決断を下すための「本当に大切な情報」が、実は十分に共有されていないケースが少なくありません。
私たちの代表は、2013年に幸建として個人事業主の大工として独立しました。それ以前は、ある工務店で修行をし、家づくりの基礎をしっかりと学んできました。技術的には確かな腕を持ち、現場での仕事にも自信がありました。
しかし、下請けの大工として働く中で、ある疑問が大きくなっていきました。それは「お客様と直接話す機会がまったくない」という点でした。
お客様がどんな暮らしを望んでいるのか、どんな家族構成で、どんな生活リズムを持っているのか。お子様の成長をどう見守りたいのか、将来どんな暮らし方をしたいのか――。そうした「本当に大切な情報」を知らずに、最高の家を作れるのだろうか。この疑問こそが、現在のKO-KENの設計哲学の原点となっています。
家は、ただの「箱」ではありません。そこで暮らす家族の物語が紡がれる場所です。だからこそ、お客様との対話なくして、本当に満足していただける家づくりはできない――そう確信するに至ったのです。
下請けから元請けへ――理念を実現するための決断
大工としての技術力に加え、お客様との対話の重要性という気づきが、私たちを大きく変えました。
代表は強い確信を持つに至りました。「これはやはり、1からお客様と打ち合わせを重ねて家づくりをしないと、本当にいい家を作れない」と。
この確信に基づき、2020年から本格的に元請けとして事業をスタートし、2021年には法人化を果たしました。これにより、KO-KEN HOME DESIGNという現在の体制が確立されたのです。
元請けとして事業を展開することで、私たちはお客様と直接向き合い、土地のこと、間取りのこと、住宅性能のこと、予算のこと――あらゆる疑問や不安に直接お答えできるようになりました。
私たちの経営理念は「お客様の笑顔と幸せを大切に、信頼を裏切らない企業であること」です。そして目指すのは「家族の笑顔と絆を紡ぐ、温かい住まい」の提供です。
この理念の意味するところは、お客様がどういった生活をしていきたいのか、お子様を健やかに育ててあげたいという願いなど、お一人お一人の思いを丁寧に汲み取りながら、本当にいい家づくりをしていこうという決意です。
理念を実現するためには、形式的な打ち合わせでは不十分です。お客様の心の奥底にある本当の想いを引き出し、それを設計に反映させる――そのための専門的な対話の技術が必要なのです。
大工経験が活きる「真の要望」を引き出す打ち合わせ
私たちの打ち合わせが他と違うのは、単に話を丁寧に聞くだけではないという点です。大工として現場を知り尽くしているからこそできる、設計への深い知見と、心理的なアプローチを組み合わせています。
第三者の視点で「本当の理想」を発見する
間取りを決めていくステップでは、お客様自身が気づいていない潜在的な理想を掘り起こす、専門的なヒアリング術を用いています。
第三者目線として自身を見つめることによって、どんな家が本当は欲しかったのか、どんな生活がしたかったのかが初めて明確になってきます。
例えば、お客様が最初に「広いリビングが欲しい」とおっしゃったとします。しかし対話を深めていくと、本当に求めているのは「家族が自然と集まる場所」であり、必ずしも面積の広さではないことが分かったりします。それならば、キッチンとの動線を工夫したり、居心地の良い空間づくりに注力したりする方が、お客様の理想に近づけるのです。
このプロセスは、現場を知っている私たちだからこそ実現できる質の高さです。お客様の漠然とした「夢」を、物理的に実現可能な形に落とし込み、要望がきちんと汲み取られた間取りになるように導くことができます。
要望を「見える化」して確実に反映する
ヒアリングで引き出されたお客様の真の要望は、すべてが設計に反映されるよう、細心の注意を払って構造化します。
私たちは要望をシートにまとめ、間取りに反映して進めていきます。これにより、お一人お一人の思い――例えば「お子様を健やかに育ててあげたい」という願いが、設計図に確実に反映されるのです。
このシートは、単なるチェックリストではありません。お客様との対話の中で生まれた言葉や想いを、私たちなりに解釈し、具体的な設計要素に変換していく作業の記録でもあります。
打ち合わせを重ねる中で、このシートは何度も更新されます。新しい発見があれば追加し、優先順位が変われば調整します。こうして、お客様の想いが「見える化」され、私たちとお客様の間で共有される共通言語となっていくのです。
健康と安心を支える技術的な裏付け
大工経験に基づくコミュニケーションの質は、技術的な安心の共有にも活かされています。感情的な共感だけでなく、具体的な技術による裏付けがあってこそ、お客様の信頼を得られると考えています。
健康への配慮を具体的に共有する
私たちが特に力を入れているのが、シックハウス症候群の元になるものを断ち、健やかに住んでいただける家づくりです。
打ち合わせでは、この「健やかさ」を実現するための専門的な工夫を丁寧に説明します。例えば、湿度を調整してくれる壁材や、匂いを吸着してくれる壁材といった素材の採用理由や効果について、お客様が理解できるまでお伝えします。
シックハウス症候群とは、建材や家具から放出される化学物質によって引き起こされる健康被害のことです。特に小さなお子様がいるご家庭では、この問題は見過ごせません。
私たちは、素材選びの段階からお客様と一緒に考えます。「なぜこの素材を使うのか」「どんな効果があるのか」「他の選択肢と比べてどうなのか」――こうした対話を通じて、お客様は私たちの専門的な技術力が自分たちの生活を守ってくれるという信頼感を持っていただけるのです。
構造・工法・予算の不安にも明確に答える
家づくりの不安には、住宅性能や工法・構造に関する専門的な疑問も含まれます。大工として独立した経験を持つ私たちは、これらについても分かりやすく説明し、不安を解消します。
例えば、耐震性能についての質問があれば、現場での施工経験を踏まえて、どのような構造がどういった地震に強いのか、具体的にお伝えできます。断熱性能についても、実際の生活でどれくらいの光熱費削減につながるのか、夏と冬でどう違うのか、実例を交えてご説明します。
そして、多くのお客様が最も心配されている「本当に建てられるのかな」という予算の不安。私たちは予算にあった希望の家づくりができるように進めていくことを得意としています。
予算の話は、決して後回しにしません。最初の段階から現実的な数字を共有し、どこにどれだけのコストがかかるのか、どこで調整できるのかを明確にします。これにより、お客様は安心して家づくりを進められるのです。
地域に根差し、長期的な信頼を守る
どれほど打ち合わせの質が高く、要望が反映された家でも、会社が長期的に存在し続けなければ、お客様の信頼を守ることはできません。
私たちは下呂市に本社を置き、地域に根差した活動をしています。この地域での長期存続への強いコミットメントこそが、お客様の信頼を守るための決意です。
「まずは私たちのような小さい会社が元気に生き残っていくことで、この下呂市を活性化していくことができる」――これが私たちの信念です。
さらに「まずは10年後、さらに元気な会社になって、この地域に生き残っていくことが、また新たにこの地域を元気にしていくことに繋がっていく」と考えています。
この決意は、お客様が私たちに家づくりを託した後も、万全の安心保証とサポート体制を頼りにできるという裏付けとなります。家は建てて終わりではありません。その後の長い暮らしの中で、私たちは常にお客様に寄り添い続けます。
下呂本社は岐阜県下呂市萩原町上呂字サイラ野3398に、可児ブランチは岐阜県可児市今渡1868-10にございます。営業時間は9:00から18:00、定休日は水曜日です。
まずは気軽にご相談ください
「本当に建てられるのかな」と心配な方、土地のこと、間取りのこと、住宅性能のこと――どんな小さな疑問でも構いません。気軽にご相談にお越しください。
私たちとの対話は、家づくりの第一歩です。お客様の潜在的な理想、つまり「どんな生活がしたかったのか」を一緒に掘り起こし、それを「要望がきちんと汲み取られた間取り」という形で実現していきます。
家づくりは、単なる建設工事ではありません。お客様との「信頼の対話」の積み重ねです。
代表が大工として独立し、「お客様と話す機会がない」ことへの疑問から生まれたこの哲学は、私たちのすべての活動を支えています。私たちは、この質の高いコミュニケーションを通じて、お客様の笑顔と幸せを大切にするという経営理念を実践し続けます。
「幸せを建てる。幸せな暮らしをデザインする。」――これが私たちKO-KEN HOME DESIGNの約束です。お客様の信頼を決して裏切りません。
岐阜県下呂市、高山市、可児市で注文住宅をお考えの方は、ぜひ一度、私たちとお話ししてみませんか。あなたの理想の暮らしを、一緒に形にしていきましょう。